英知大介です。ファミマのアップルクリームデニッシュが最近の大介のトレンドなので皆んな食べて下さい。
今回はイラストが一枚描きあがった為、良かった点や今後直したい点などを洗っていきます。
妥協は感じるけど、今の大介としては上等な気がする。 pic.twitter.com/FYN0OHU2Yu
— 英知大介 (@H_daisukedesu) 2021年5月13日
↑こんな感じ。アイドルマスター シンデレラガールズの島村卯月を描いていました。気紛れでアニメを観直していたら描きたくなったのです。
実質的な稼働という意味では、今回の記事が、このブログにおける最初の記事と言えます。ガジェットレビューと悩んだのですが、一応、イラストの練習過程がメインの予定なので、こちらの記事から先に作成していくことにしました。
前置きが長くても仕方ないので、本題は以下より。
目次
・今回のイラストを描き始めた経緯
・今回で得られたもの
・今回の反省点
①今回のイラストを描き始めた経緯。
根本だけを話してしまえば、『デレマスのアニメを観直してたらめっちゃ卯月描きたくなった』です。それ以上の理由の必要性は感じません。
ただ大介は練習中の身なので、可能な限り、描く絵一つ一つに意味を持たせたいです。そこで今回最初に考えていたのは、
surface book2のみ(=サブ端末のみ)でイラストを完成させる。
です。
勿論、これそのものは上達に影響するわけではありませんし、もっと言えば、普段の環境に比べて作業効率も下がる為、練習としてはお門違いも良いところです。
ただ、大介がメインのサブ端末(声に出して読みたい日本語)でsurface book2を購入したのは、先月の下旬頃。サブ端末が欲しかった理由は『仕事のある日も職場でイラスト製作を進められる様に』です。仕事しろ。
つまり、後々の作業効率の向上を考え、早い内にこのサブ端末の挙動に慣れておきたかった、という点が理由として挙げられます。
これはテストと言えます。故に完成を優先したいが為、今回の絵では背景などの描き込みは一切考慮しませんでした。
『既にデザインやイメージの完成している既成キャラクター』を選ぶことで完成する可能性を高め(ミスって没にすることも普通にあるので……)、何れの工程も任せられるパフォーマンスを有しているかを確認したかった為、『ラフから加工まで全工程』を触るという形で製作していったのです。
また、『二次創作は練習の題材としては非常に優れているのでは』という考えもありました。
上記の通り、『デザインやイメージが完成されている』というのは大きいのではないか、と考えていたわけです。ここから得られるであろう効果を以下の様に想定しておりました。
・デザインを考える必要が無い(お手本が存在する為、完成まで持ち込める可能性が高い)。
・キャラデザについて学べる可能性がある。
・完成品の完成度を計り易い(元のデザインと、自身の絵の完成度との距離感が見え易い)。
・キャラの持つ魅力を想定し易い(どうすれば映えるかを考え易い)。
その他、細かい点としては、キャラに愛着を持てていれば、妥協のし辛さが生じるのではないかと思っていたのも理由の一つです。卯月、良い笑顔で描きたいじゃないですか。ね。
②今回のイラスト製作で得られたもの
得られたもの、というか、上手くいったところというか、そんな感じですね。
まずは全体の印象から言えば、
・パーツ毎の質感の統一が出来てきた。
・全体的な色味に統一感を持たせることが出来た。
・温かく、柔らかな印象の絵になった。
・線画と塗りが馴染む様になった。
辺りかなと感じています。
比較対象として一年前の同じくらいの時期(2020年5月頃)に描き上げた絵を例に挙げます。
↑かわいい。すこ。
これは、昨年、ノベルゲームコレクションへ投稿する為に製作したビジュアルノベル用に描いたものです。デジタルイラストを始めて、多分、5~6か月程の絵。
作業環境としては、描画用のタブレットにxp-penのartist12を使い、ソフトはメディバンペイント、途中からopencanvas7に移行したと記憶しております。
これの前に3枚くらい、同じ構図で没にしたお陰で、どうにか見れなくはない絵にはなった様な気がします(上手いかはさて置き)。
……が、それでも、難点は多いです。一先ず上記との対比で語るならば、
・髪だけ妙に細かい。
・全体的に青みがかっているのに、肌の影は赤味の強い色が使われている。
・空気感は悪くない?(寧ろ現在の絵まで見てもかなり成功してる部類かも)
・線画が浮きまくっている。
といったところ。
細かいところまで上げるのなら、「耳小さくない?」とか「手小さくない?」とか「ボタンの黄色が死ぬほど浮いてない?」とか、叩けば叩くだけ埃が出てきますが、今回は置いておきます。
・パーツ毎の質感の統一が出来てきた。
個人的に『パーツ毎の質感の統一』は割と大きな課題だった為、結構嬉しかったりします。髪ばかり細かく描いて、何となく浮いていたのですよね……。今回は挙げませんが、下手に目を凝ろうとして(しかも失敗して)浮いてしまったりとか……。
今回の絵では、全体的にどのパーツも同程度の凝り方で描けたのかなぁと感じています。出来は兎も角、服の皺だけ細かい!とか髪だけ妙にサラサラしてる!とか、そういう、『浮き』みたいなものは無いんじゃあないかと。
全体に合わせる為、どこかのパーツをダウングレードしたということも無い為、今後、上達を重ねていって、全体的に細かい描画が出来たら嬉しい(細かけりゃ良いわけじゃない、という話はまた別)ですね。少し、未来に期待が持てる進歩でした。
・全体的な色味に統一感を持たせることが出来た。
全体の色味については、最近、少しずつ上手くいっているのかなぁと感じている部分です。
少し(本当に少し、簡単な本一冊分ですが)勉強をしたのが活きているのかも知れません。
今回は暖色系で纏めて、オレンジっぽい色の隣色の黄色を、背景に本の少しだけ混ぜてみました。スカートも赤ですし、統一感が出るのかな、とかとか。
適当に散らせた桜のピンクは、背景の黄味がかった色に合うのではと思って散らせたものですが、どうして合うのかをちゃんと理解出来ていないので、いつかちゃんと理屈で配色を組める様になりたいですね。途上って感じです。
・温かく、柔らかな印象の絵になった。
これに関しては成長と言うよりは、単純に今まで描けていなかったものを描けたという部分になります。
全体的に冷たい、或いは無機質寄りの雰囲気の絵を描くことが多かったので、こういう絵も描けば描けるのだなぁと新しい境地に至れた気持ちです。
今回の絵に至れた要因としては、前述の配色を暖色に寄せたことや、全体的に少しぼかしを加えたこと、桜というオブジェクトのチョイスが綺麗に嵌ったのかなぁと思っております。
あとは笑顔もオブジェクトのチョイスの一つと言えるかも知れません。
アニメ版デレマスを観たことのある人ならば「まあ卯月は笑顔だよな~~~~」という印象が根深いと思うのですが、こう考えると『笑顔の似合うキャラ→柔らかい雰囲気の描き方が似合うキャラ』の様に『印象から絵全体の雰囲気を想定する』という図式が成り立つのかなぁとか思ったりしました。
勿論、笑顔にも色々あります。冷たい笑顔、狂った笑顔、感情を隠す様な苦笑い、喜色満面の溌剌とした笑顔……えとせとら。それぞれあった全体図があると思うので、飽くまで一例ですが。
・線画と塗りが馴染む様になった。
これ、実はデカいのです……上記の過去絵を見て頂いても分かると思うのですが、線画が浮きまくっていました。本当に直近の絵まで抱えていた問題なので、ここの解消は今後の絵のクオリティにも繋がりそうですし、今回の感覚を絶対忘れない様にしたい……。
描き方としては、グリザイユ画法? 厚塗り? そんな感じになるのかなぁと思います。記事にするなら調べろ。
全体的に中間色であるグレーを置いて、その上からオーバーレイや乗算を塗り重ねていく……みたいなあれですね。
今回の描き方では、線画をベースのグレーよりも少し濃い色に統一して描き、最終的に面となるベースのグレーとレイヤーを統合することで、『線画と塗りが浮く』問題を解消出来ました。僕でも思いつくので、何かしら方法として確立されていそう。或いはデカい欠点とかありそう。まあ知らん。
この描き方であれば、ベースカラーのレイヤーと線画が同じレイヤーに固まる為、そのまま塗り重ねても違和感なく色が乗ってくれる、というわけです。
線画自体を塗りに合わせて別途塗っていく、という方法で最初はやっていたのですが、どうしても工程が多くなり、スマートではないなと感じていたのですよね……。実際の出来も、余程、綺麗にやらなければ矢張り少し浮いてしまいますし。
また、修正の容易さも素晴らしいなと感じました。
線画とベースのレイヤーが一体化している為、『あー、ここの線要らんな……』と感じたのであれば、ベースのグレーでそのまま塗り重ねてしまえば消えてくれます。塗り残しも生じません。逆に描き足したければ、線画の方グレーを使って描き足せば済むだけ。
まだまだ、ラフ段階で絵を練り切れない大介にとっては、かなり楽にクオリティを高めやすい描き方になったのかなぁと感じました。
・その他。
他には、
・ふわふわした髪の描き方が少しだけ掴めた。
・リアルとフィクションの間くらいの目の描き方が少し掴めてきた。
・口の中に艶感を持たせられる様になった。
・チェック柄の手描きの仕方が少し掴めた。
・少しだけPhotoshopを触れた。
等でしょうか。
これらは「ちょっと出来る様になった気がする!」というレベルなので、今後、発展させていけるかどうかが課題です。深く言及はしないでおこうと思います。
ただ、目に関しては、覚書も兼ねて少し記載しておこうと思います。
今までの絵の描き方では『目はこういう形をしてるからこう描く』という様な漠然とした描き方をしていました。ただ実際には、表情によってもキャラによっても描き方がありますし、『このシチュエーションのこのキャラにはこういう描き方』という様な、理屈で組める部分があるのだなぁという部分を知ることが出来ました(当たり前とか言わないでください、怒りますよ)。
今回は目尻を少し垂らす様な描き方をした為に、卯月に合う、柔らかな、愛らしい印象に仕上がったのではないかなと思っております。
ただ、目を細めて笑っている様な表情にしたかったので、そこは半端になってしまったかなと思います。この辺は描き方分からない……ただ細くしてしまった為に、少しだけ不釣り合いに大人びてしまった様な気がします。
③今回のイラスト製作における反省点。
良い点もあれば悪い点もあり……少しずつ解消していきたいですね。
こちらに関しては、全体の印象から、個々の要素まで一旦並べてしまおうと思います。
・全体的にのっぺりしている。
・髪の流れが不自然。
・身体の向きとスカートの皺に整合性が無い。
・頭の位置(首の角度?)が不自然。
・手が少し大きい。
・スカートの翻り方に違和感。
・全体的にのっぺりしている。
これは塗り方等の問題もあるかも知れませんが、どちらかと言うとポーズや構図の問題な気がします。
前景・中景・遠景がどうのみたいな話を聞きますが、要するに、今回の絵の構図では遠近感を視認する為のオブジェクトが存在していない為に、臨場感の無いイラストに仕上がってしまったのかなと感じております。
キャラの一枚絵としてはこれでも良いのかも知れませんし、失敗とは言い切れないのですが、矢張り、一枚の絵としては、魅力の薄い、面白味のない絵になってしまったなと感じています。
大介の目的としては『ビジュアルノベルを製作する』なので、キャラ単体の絵の精度が上がっていく、ということそれ自体はプラスなのですが、別に今回は立ち絵を描いているわけではありません。飽くまで一枚の絵としての完成度を追求することを、先ずは考えたい為、『狙いたい効果を絵に反映させられない』という解釈も出来ます。
臨場感のある絵、というものも挑戦したりはしているのですが……没にしたり、結局、上手くバランスをとれずにオブジェクトを消してしまったりと、上手くやり切れていないのが現実です。そろそろ練習も半年経ってしまうことも考えると、いい加減、パースについての勉強を進めるべきなのかも知れません。
・髪の流れが不自然。
これは解消の仕方が分からず……というか、進歩した結果が今回の絵なので、発展途上というのが正直なところ。もう何枚か近い描き方を続けて、自分の中でサンプルを確保していかないと、反省点の抽出が難しい気がしています。サイドの髪は特に違和感あるので何とかしたいのですが……。
一応、すぐにでも次の絵に反映させられそうな部分としては、『頭部の形状を意識し切れていない』という問題がある気がします。意識はしているのですが、徹底し切れていない。というより、『頭部のシルエットを未だに理解できていない』。そんな印象です。
前髪部分を見て頂くと分かりやすいのですが、何だか張り付いた様な、のっぺりした形状になってしまっているのですよね。髪と額辺りの空間を感じられない。これは前述の立体感・臨場感にも影響を与えそうな部分なので、どうにか解消していきたいですね……つまり、人体の構造を理解する必要がありますね。
・身体の向きとスカートの皺に整合性が無い。
・頭の位置(首の角度?)が不自然。
・手が少し大きい。
パット見の絵全体の印象としてはそれほど違和感は無い気がするのですが、じっくり見ると、身体は横を向いているのに、スカートの股関節辺りの皺は正面やや斜めを向いています。
この皺は、元の身体の線画をベースに描いたものである為、見えはしませんが、そもそも身体の描き方自体が整合性の取れていないものになっているのだと思います。まあ、身体を捻っていると言えば納得しないでもないですが、普通、この構図でカメラとは真逆の方に身体を捻ろうとはしない筈ですよね。
頭も少し前にせり出している様な感じで、よく見ると不自然です。
手は微妙なバランスではありますが、やや大きい気がします。
これらも纏めて前述の通り、人体の構造を理解し切れていない弊害ではないかと感じています。
・スカートの翻り方に違和感。
大介自身としては、今まで描いたスカートの中で比較的よく描けているのですが、矢張り違和感は拭えません。
スカートの裾部分は広げれば一直線につながっている?と思うので、今回の描き方だと、何と言いますか、縦のライン一つ一つで分割して捉える様な描き方をしてしまっている気がするのです。一枚の布として捉えられていない様な気がします。
その他、布の膨らみ方自体は余り問題ない気がしつつ、それを表現する為の情報が不足している様に感じました。皺の描き込みが少なかったり、チェック柄の変形を上手く表現できていなかったり……。
スカートの構造を理解していないと、後者を表現できないですし、そもそもスカートに限らず、皺の描き方について、口頭で語れるほど理解できていないのは問題な気がします。人体の構造と同じくらい、服だって描く機会は多い筈なので……。
この構造を理解出来ないと、狙った視認を与えられないという問題が生じてしまう(人は特定の要素と要素を組み合わせて相対的にモノを認識している筈)ので、スカートに限定せず、柔らかい布・固い布の特徴等の広い範囲から認識を固めていくべきなのかも知れません。
④まとめ。
というわけで、実質、初記事でした。すっごい書くの疲れたのですが、自分としてはそれなりに良い点・悪い点の洗い出しに繋がった気がします。読んでる人が面白いかは知らん。
書いていて感じたこととしては、上手く言語化できていない部分が多すぎますね……言語化できていないということはそれだけ、認識の輪郭が曖昧になっているということなので、純粋な知識不足を感じます。少しずつ固めていければなぁと思います……。
今後考えるべきこと、伸ばすべきことを箇条書きにするのであれば、
・人体の構造の理解。
・布の構造(質感?)の理解。
・パースの理解。
・配色を理屈で組める様に理解を深める。
・絵で与えたい印象から、実際の完成形を理屈でイメージ出来る様にする。
・線画→塗りに関しては今の描き方を固める。
みたいな感じですかね……課題が多いし、まだ、ピンポイントに潰していけるほど明確じゃないですね。
結局は経験の浅さが響いているのを感じます。創作物は、一つ一つ完成して自身の中にサンプルとしてストックされていくものだと思っているので、大介はこの『完成品の少なさ』が一つのネックになってしまっているのかな、と。
つまり、比較参照する為の完成品が存在しない為に、『どうすると上手くいく・失敗する』を、過去作品から相対的に導き出していくという工程を踏みづらいのではないかな、と。だから、言語化も出来ない。
次回の更新では、ガジェットレビューか、練習開始~今までの絵の総括をやろうかなと考えております。
前者に関しては、早めに触れて慣れておきたい感じがありますし、後者に関しても記憶が薄れない内にやっておきたい気持ちがあります。どうしましょうかね。